「中世武士団 偽りの血脈 名字と系図に秘められた企て」を読んだ。 「氏名の誕生 ――江戸時代の名前はなぜ消えたのか」/「女の氏名誕生 ――人名へのこだわりはいかにして生まれたのか」が江戸時代以前の名字の終焉を扱った本だとすれば、これは名字の誕生を扱った本でもある。それはごく序盤の部分なので、そこにフォーカスした本を書いてほしい気持ちがある。
以下要約というか適当にでっち上げた、具体例のふりをした全くのフィクションです。 例えば在原(ありわら)氏という地方豪族がいて、財産もあるし武力も蓄えているけどこれを維持してもっと大きくしていくために、中央政界とのコネクションとか、社交界でやっていくためのマナーを取得したいと思っている。一方で藤原氏の傍系の一族がいて、腐っても藤原の貴重な血筋であるけれども藤原道長の一家のように関白や大臣になど絶対なれないから、地方の豪族と合併してやっていきたいと思ってる。そこでこの2つの家が政略結婚をする。
そしたら子供が生まれて「父は在原、母は藤原、俺は長男だから在藤(さいとう)太郎だ」と名乗り出す。ここではまだ在藤が名字で太郎が名前というわけではない。浦島太郎と聞いて名字と名前だとは思わないように在藤太郎で1つの通称・ハンドルネームである。その次の世代が「俺はあの有名な在藤太郎の息子、在藤小太郎だ」と名乗り始める。そうこうしているうちに在藤がファミリーネームとして認識されてくる。
そのあと藤原氏の男系の子孫ということにすると有利だという風潮になって「ウチは元々は藤原で、斎院司(さいいんのつかさ)という役職の先祖にちなんで斎藤って名乗ってます。在原?なんのことですか」と言い始める。というようなことが書いてある。在藤太郎/小太郎などという人は全くのでっち上げだけども雰囲気はそんな感じ。
