- 匿名性
- 効率のよさ
- マルチプラットフォーム
- オープンソース
Winnyと共通するのは匿名性です。効率のよさはちょっと違います。残り2つは全く逆のものです。
ここでいう匿名性とは「情報の第一発信者を隠すことによりプライバシーを保護すること」という「Winnyの技術」での定義と同じものです。中継者を隠すというようなことは考えていません。
効率のよさはWinnyの技術では「ほしい情報ができるだけ早く得られること」となっていますが、この文章では「伝えたい情報ができるだけ早く伝わること」とします。これはファイル共有ソフトと掲示板ソフトの違いから生まれる差です。
WinnyはWindowsネイティブであることをコンセプトとしていますが、新月はVMやインタープリタを使うことで多くのプラットフォームで動作させることを目指しました。当時僕はLinuxを使ってたため、Winnyを動かすことができず、悔しい思いをしたためです。初期はPerlで実装しましたが、ActivePerlで動かず、足を掬われる形になってしまいました。それでもWindows上ではCygwinがあれば動いたので、一応マルチプラットフォームでした。
最後にオープンソースです。Vojtaはオープンソース化することに消極的だったのですが、その反動のようなものです。作者の身に何かあったとき、ソースやソフトを改良する権利が曖昧だと残るのはソフトのコンセプトだけです。それではもったいないというのが当初の考え方でした。結果的にはいくつものクローン(例えばNanaSHI)を生む土壌になりました。反面Winnyのようにパラメータを絶妙に調整しておいて、ユーザが変更できないようにする、といったことはできません。