福冨諭の福冨論

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SLBにトラックバックがない理由

blogchでは トラックバックを「URIを含むコメント」として扱いました。 トラックバックは簡素なコメントに過ぎないと考えたわけです。 もしブログでトラックバックを受け付けるとしたら、 これが最善の方法だと今でも思っています。

もともとトラックバックには2つの意味があったとされています。

  • あなたの記事についてコメントしましたよ。
  • あなたの記事と同じ話題を書きましたよ。

これはどちらも記事を書いた本人がトラックバックすることを想定していますが、 実装の上では無関係の第三者トラックバックすることもできます。 現在の日本では本人が「あなたの記事についてコメントしましたよ」という 意味で送るべきだとされているようです。

どちらにしてもトラックバックを表示する仕組みとしては 単にリンク、タイトル、概要などの限られた情報があるだけで、 それにどういう意味(セマンティクス)を見出すかが主観に左右されます。 無機質なリンクに「コメントしました」というメッセージを重ねて見た場合には リンク先に自分の記事への言及がなければ「無礼な奴だ」と思うでしょう。

これがコメント欄だとちょっと違ってきます。 「あなたの記事にコメントを書きました。見にきてください」と書いてあって、 リンク先にコメントがないとしたら明らかな嘘です。 「あなたの記事と同じ話題を書きました。見にきてください」と書いてあれば 「そんなこといちいちコメントしなくていいよ」と思うかもしれませんが、 期待して裏切られることはないでしょう(あったらスパムです)。

まとめますと、 トラックバックはコメントに比べると無機質であり、 読む側が主観的にメッセージを読み取らなければなりません。 トラックバックの送り手と受け手でメッセージの読み違いがあれば 期待を裏切られることになります。

そこでSLBでは Bloggerに倣って バックリンクを導入しました。 これは「この記事にリンクしましたよ」というメッセージと(原理的には)等価であり、 「同じ話題ですよ」とか「言及しましたよ」というような主観的な解釈は入りません。 原理的にはと書いたのはブログツールの出力するRSSの形式や 検索エンジンの仕様に左右されるからです。

この記事はブログのお作法からweb 2.0へ帰納 (12月29日のWeb2.0 「GoogleがFeed APIを公開予定!さようならRSSリーダー」経由) にインスパイヤされて書いたのですが、 言及しているわけではないのでトラックバックはしません。