福冨諭の福冨論

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手足を捻る話と体の中心軸の話

機縁会の稽古会からほぼ1週間経ったけど、今回は(前回に続き)稀にみる収穫の多さだった。前回は1ヶ月くらいの潜伏期間を経て先手を取る話として認識できてきたわけだけど。

まずは腕や脚を捻ること。高柳さんがそういう動きをしてたのは前から認識してたのだけど、そのままスルーしてた。改めて解説を聞いて自分でも腕を捻る動きをしてみると、普通に手を延ばすと手持ち無沙汰になる要素があるのが、何か仕事をしてくれている感じがする。脚は腕とは違って膝が回転しないのだけど、股関節を軸にして腿を回す(内旋外旋)ことができ、歩くときはこれを動力のかなりの部分に当てることができているようだ。その分膝や足首の屈曲の負担が減る。

また例えば歩いているときに急に誰かがでてきて方向転換をするとき、今までは一旦膝を抜いて仕切り直しをしていたのが、脚の捻れを使うと仕切り直しが不要になる。これはたぶんどの状態からでも、どっちかには捻り直すことができるからだと思う。立っている状態から歩き出すときにも似たような感じがある。ただこれらのことは要素と絡んでいるのか、時間が経つにつれて納得のいく動きはできなくなってきた。

そして足首を曲げること。なのだが、これもまた他の要素と絡んでいるのか、その効果を発揮する条件が不明。稽古会の帰りに駅の階段を上がるのが楽だったが、翌日以降はそのレベルには達しない。翌日だったか、なるほど脚足を手のように繊細に扱いながら立ったり歩いたりできれば理想的だな、今はこれまでよりは少し繊細に扱っているな、と思ったのだけど、その翌日以降はその繊細さが再現できない。まあこういうのはお試し的に幸運がプレゼントされたようなものなので、再現しようとしても無駄ではないかとは思う。ここまでがだいたい体術系の話。

杖術系の話から来ているところでは、影踏みや下三方で正面を向いたときに杖をどう持つかという問題があって、今まではなるべく杖を左右に傾けないような要素があった。たぶんこれは剣道で竹刀を振りかぶるときの動きが中途半端に影響している気がするのだが。それが両手の肘を落として脇を締めたところを基準にできるようになった(これは2年前から言葉としては認識してたのだけど、微妙にパーツが足りてなかった)。この持ち方は肩を前に出さないということでもあり、胴体を板のように平らに運用することに繋がっているようだ。それは体の回転や半身の差し替えで板のまま回るということで、回ることによって中心軸が意識されてくる。

これが体術に戻ると、自分の軸を意識しつつ相手の軸を感じて、その関係をどうするかという運用が出てくる。面白いのが、具体的に相手と接触してないと自分の中心軸が立たないということ。たぶん身体の方で無意識に相手から押されたら軸を中心にこう回って逃げようというような計算をしてるので、必要性がないと感覚も出てこない。あるいは接点から相手の情報を読み取って相手の軸を計算しているのかもしれない。さらに情報を蓄積していくと、相手と離れた状態でも軸は立ってくるだろうし、自分1人でもできるようになるのかなあと思っている。