福冨諭の福冨論

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武術の言語表現は難しい

同じようなことを何度も書いているような気がするのだが、懲りずに書く。8年前から言葉では何度も聞いてたけども、やっと意味がわかったというものがあった。完全に一致するわけでもないけれども、

  • 押さない
  • 寄り掛からない
  • 末端から動く
  • 腕で突く(杖術の文脈で)
  • 壁を押す練習
  • 相手がいないときと同じようにする
  • 自分が動かないことにより相手が動いてくれる
  • 私が力持ちのように感じたかもしれませんが、これはあなたの力が逆流してるんですよ

あたりの表現と重なる部分が多い。相手を押し飛ばすような練習なのに「押さない」という。相手に体重をかけるような練習なのに「寄り掛からない」という。となると相手の感覚をハックして自滅させているのかと思うじゃないですか。そういうハッキング的要素もあるけれども、このあたりの練習はそういう目的が主ではない。じゃあ何なのか。

曲げた腕を伸ばして相手を押すと、当然反動がある。反動を過不足なく打ち消すように体重をかける。すると主観的には体のバランスが変化してないように感じられる。たったそれだけの話。

押してるし体重もかけてるんだけれども、主観的にも寄り掛かってるくらいになると過剰になってしまう。その辺のバランス感。なんで過剰だと駄目なのかはよくわからないのだけども、たぶん反動を高速・無意識・自動的に打ち消すことのできる姿勢が保てなくなるのではないかなと。

そう考えていくと、一人で(サンドバッグ等ではなく)空中を突いたり斬ったりする練習と、相手がいて反動がある場合の練習が、何が同じで何が違うのかもわかってきた。